「2〜3日後に決まる」と、相手から聞きました。

私は、早ければ二日目、遅ければ三日目なのだろうと考えました。三日目の午後になっても連絡がなかったので、そろそろ聞いてみようと思いました。

連絡すると、明日だと言われました。

私が先に知りたかったのは、概要だけでした。二〜三日の間に動いているなら、詳しい話は後でも、一言の要約くらいは聞けると思っていたのです。

でも、このやり取りを振り返ると、相手は概要を話すことも含めて、後日まとめて話すつもりだったように見えます。

同じ「2〜3日」という言葉から、私と相手は、違う予定を思い浮かべていたのかもしれません。

私は、途中の一言を取り出してほしかった

私の中では、物事が決まることと、それについて話すことは分かれていました。話す内容も、概要を一言だけ聞くことと、あとで詳しく聞くことに分かれています。

だから、全部がそろう前でも、いま話せる部分だけ先に聞けると思っていました。

相手の予定を私なりに捉え直すと、決まってから説明するところまでが、一つのまとまりだったのではないかと思います。概要だけを先に話すことも、そのまとまりの外には出ていなかった。

私は途中の一言を取り出してもらうつもりで連絡した。相手は、まとまったところで話すつもりだったように見えました。

ここには、日数をどう数えたかに加えて、何を別々に取り出せるものとして考えていたか、という違いがあります。

ただ、私が聞きたかった概要が、その時点で実際に存在していたかは別です。「先に聞けるはずだ」と思ったことと、相手が先に渡せるものを持っていたことは、同じではありません。

「2〜3日」の中に、何が入っていたのか

今回、私は「2〜3日」という数字から、早い場合と遅い場合を考えました。その幅をもとに、自分が連絡する時点を決めています。

一方で、相手が使った「2〜3日」は、数日待ってから話す、というくらいの見通しだったのかもしれません。

これを「2〜3日は、本当は数日後という意味なのだ」とだけ覚えても、私には腑に落ちません。数字が書いてあるのに、なぜその数字の幅だけでは受け取れないのか。

私が気になったのは、その言葉を使ったり聞いたりしてきた経験も、一言の中に含まれているのではないか、ということです。

「2〜3日」と聞いて、数日待って、まとまったところで話を聞く。そういうやり取りが重なっていれば、その流れまで一緒に思い浮かべることがあるのではないか。

私は日数を取り出した。相手は、待つことや、後で話すことまで含めた予定を取り出していたのかもしれない。

同じ短い言葉を使っていても、その言葉と一緒に出てくるものが違う。今回のすれ違いから、私はそこを考えています。

千円札から、五百円だけを取り出したい

以前、この違いを考えようとして、財布の中身を思い浮かべました。

千円札一枚、百円玉十枚、五百円玉二枚。どれも千円ですが、五百円だけを渡したいときには、使える形が違います。

百円玉なら、そのうち五枚を取り出せます。五百円玉なら、そのまま一枚で渡せます。千円札なら、一枚のままでは渡せないので、崩すやり取りが必要になります。

今回の私は、あとで詳しく聞く話から、いま必要な概要だけを取り出してほしかったのだと思います。

相手にとって説明までが一つのまとまりだったなら、私の期待は、そのまとまりを途中で崩して、一部を先に渡してほしいというものになります。

私には「一言だけでいい」という小さなお願いに見えていました。でも、その一言を取り出すには、相手が予定していた話の区切りを変える必要があったのかもしれません。

お金なら、何円を取り出せばよいかは見えます。会話では、こちらが欲しい一言が、相手の手元でも一つに分かれているとは限りません。

もちろん、途中の説明ができないと決まったわけでもありません。話す予定の違いなのか、まだ説明できる内容がなかったのか。この場面だけでは、そこまでは分けられません。

数字は見えても、まとまりは見えない

「2〜3日」という言葉には、数字が書いてあります。

それでも、その一言の中に、どれくらい待つつもりなのか、決まったら何を話すのか、途中の概要は別に話すのかまで書かれているわけではありません。

私は、二日目が早い場合、三日目が遅い場合、と考えました。さらに、概要だけなら先に聞ける、という区切りを置いていました。

相手は、概要を話すことも含めて後日、とまとめていたように見えました。

千円札一枚なら、その額面は見えます。会話の一言には、何が一緒に包まれているかまでは書いてありません。

私が欲しかったのは、話の全部ではなく、先に使える一言でした。その一言が、相手の予定の中でも取り出せる形になっていると思っていた。今回、すれ違ったのは、その切れ目だったのだと思います。